将棋研究 2六歩の足跡

対三間箱入り娘急戦 part3 36手目△45歩型③まとめ

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この形での主要な変化はあらかた書き尽くしましたが、中には変わった対応に出会うこともあります。そこでもう一度2図に戻ってひねった手に対する対処法を覚えておきましょう。

2図からの手順③

△45銀▲同銀△42飛▲46銀△33桂▲56銀まで先手良し(結果5図)

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45の桂馬を食いちぎる指し方に対しては手厚く銀を打っておいて相手の攻めを消しにいくのが無難です。△33桂と桂を味良く使っても▲56銀で問題ありません。結果5図は▲24飛や▲34歩の楽しみがあり、後手は忙しい局面です。先手が駒得して玉もまあまあ硬いので悪い道理がないでしょう。

 

2図からの手順④

△36角▲24飛△22歩▲41角△62飛▲63角成△同飛▲53金△47角成▲54金△23飛▲同飛△同歩▲53桂成まで先手良し(結果6図)

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△36角として45と47を狙うのはやはり▲24飛〜▲41角が厳しいです。後手は途中の変化の余地も難しく、結果6図は2図からは先手も怖いところがありますが、△46馬としてもまだ先手玉は固い一方で、▲62銀くらいで絡んでおくのが厳しく、先手一手勝ちコースでしょう。

以上、こんなところでひねった手の対処法を終わります。さて今まで調べてきましたがこのような後手から角交換する2図の形はどの変化も先手がやれることが分かりました。方針を一応まとめておきます。2図から

・△44歩は▲41角の筋で先手良し

・△42飛には飛車を成って、

      ①向こうも飛車を走れば▲52銀から相手陣をバラバラに

      ②△41歩と受けてくれば▲55桂から手堅く指す

・変な手にも手厚さを意識して対応

これらができればいずれも大丈夫です。

さて、次回は▲35歩に対して△45歩ではなく堂々と△同歩としていく変化(36手目△同歩型)を見ていきます。これも頻出でかつ分岐が多い上、後手にとっても有力な手段が豊富にあるため、知らないとなかなか先手は勝てません。より慎重な検討をしていきたいと思います。